以前から他人のクレジットカードの情報を不正に取得し悪用されるなりすましの事件は今も絶えることなく続いています。

クレジットカードの不正使用は盗難によるものから情報を元に偽造されたクレジットカードが使用されることもあります。

しかし現在ではクレジットカードに記載されているカード番号や有効期限などの情報がわかればオンラインで買い物の決済に使用することは可能となるため手元にクレジットカードがあっても使用されてしまう可能性はあるのです。

このクレジットカードに近い性質があり多くの方が利用しているのが携帯電話のキャリア決済です。

クレジットカードを発行する際の審査はなく誰にでも使用することができ、携帯電話の利用料金に合算され支払うことになるため簡単に返済できます。

確かにスマートフォンだけで簡単にできる決済サービスはとても役に立つサービスといえるでしょう。

しかしこの携帯電話のキャリア決済が他人に不正使用される事件が起きたのです。

auのキャリア決済がなりすましにより不正使用されてしまった

携帯キャリア決済現金化

毎月の携帯電話料金は請求書や銀行の引き落としなど何らかの方法で誰もが支払っているのではないでしょうか。

だいたいいつもと同じ料金であれば特に利用明細に目を通すこともなく支払うことになりますが、いつもの金額よりも5万円近く高い料金が請求されていました。

普段は見ることのない利用明細を確認してみると、身に覚えのない動画サイトの使用料としての請求があったのです。

すぐに携帯電話のキャリアであるauに問い合わせたところ「キャリア決済をご利用されていませんでしょうか?」との回答でした。

これまでキャリア決済というサービスがあることは知っていましたが使用したことはありません。

しかしキャリア決済を使用するためには契約時に指定した暗証番号が必要となります。

そのためキャリア決済は本人以外の使用は原則的に不可能なのです。

ではどうやって他人になりすましキャリア決済を不正に使用することができたのでしょうか?

携帯キャリア決済の知られていない仕組み

電子ギフト売買の古物商営業許可

手元にあるスマートフォンや携帯電話で利用できる決済サービスというのはどういった仕組みになっているかご存知でしょうか。

基本的にキャリア決済はスマートフォンからオンラインのショッピングモールで買い物をするために利用されています。

そのため手元に携帯電話がある状態で使用するため携帯電話がなければキャリア決済は使えないと思われる方は少なくないでしょう。

しかし実際には携帯電話がない状態でもキャリア決済を使用することはできる仕組みになっているのです。

携帯電話がないのにキャリア決済が使用することができるというのは一体どういうことなのでしょうか?

実は携帯電話のキャリア決済というのは携帯電話本体が絶対に必要というわけではなく、大手キャリアとの契約があれば利用することができるのです。

つまりキャリアと携帯電話の契約を交わせばパソコンからでもキャリア決済サービスを使用することが可能となります。

ではキャリア決済をするために必要なものは

  • キャリアのアカウントID
  • パスワード
  • ネットワーク暗証番号

という3つの情報さえあればパソコンやタブレット端末からでも使用することができる仕組みとなっているのです。

この仕組みを悪用し他人のauのキャリア決済を使用することができたのです。

他人のキャリア決済を悪用し1,000万円を現金化した容疑者逮捕

携帯キャリア決済の不正使用

通信大手KDDIの代金決済システム「auかんたん決済」を自分の所有する動画サイトで使用させる手口で電子計算機使用詐欺及び不正アクセス禁止法違反容疑で、東京都八王子市別所の派遣社員、山口雄生容疑者が逮捕されました。

この事件で使用されたauかんたん決済はKDDIが提供している決済サービスで、クレジットカードと同じように買い物やサービスを利用する支払いに使用するシステムですが、IDや暗証番号だけで使用することができます。

この仕組みを悪用し無料通信アプリLINEで知り合った男女約250人から巧みにキャリア決済に必要な情報を聞き出し、自身の運営する動画サイトで決済しそのポイントを現金化していたのです。

事件が発覚したきっかけは被害者の女性が見に覚えのない携帯電話料金の請求が届いたことからで、被害者との共通点は人気アイドルグループを応援するLINEのグループでした。

山口雄生容疑者が事件に使用した携帯電話のキャリア決済はNTTドコモやソフトバンクでも同様のサービスがあり、ネットショッピングやサービスの利用料金を携帯電話料金に合算されるシステムで非常に利便性は高いです。

しかしこのような事件が起きたということはまだセキュリティ面において不十分な点があり、同じような事件が再び起きると推測されます。

携帯電話のキャリア決済にはいくつかの情報が必要ですが、この情報だけでキャリア決済が使用できるためクレジットカード情報と同じように漏洩し売買される市場も生まれてくるのではないでしょうか。

そのため多くの方が重要性を感じないキャリアのアカウントも不正されてしまう可能性のある個人情報といえるでしょう。